iPhoneは、高い品質と革新的な機能により、多くのユーザーに愛され続けています。しかし「iPhoneの寿命はいつまでなのか」という疑問を多くの人が抱えています。あなたも一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
この記事では、iPhoneの寿命に関する疑問や悩みを解決する方法を紹介します。iPhoneが何年使えるかや寿命を長持ちさせる方法について、徹底的に解説します。iPhoneについて詳しくなり、より快適なスマホライフを手に入れましょう。
結論iPhoneは何年使える?
iPhoneの寿命は、使用方法やメンテナンス状況により異なりますが、一般的には3〜5年が目安とされています。Appleは公式サイトで下記のように公表しています。
最初の所有者を基準にした使用年数について、macOSまたはtvOSを搭載したデバイスは4年、iOS、iPadOSまたはwatchOSを搭載したデバイスは3年とするモデルを採用しています。ほとんどのApple製品は耐用年数がこれよりも長く、多くの場合最初の所有者から別のユーザーに譲渡または転売されるか、Appleによって回収されます。
iPhoneの寿命とは、ソフトウェアアップデートのサポート期間やハードウェアの耐久性に基づくものです。Appleは、新しいiOSのリリースを通じて古いモデルにも約4〜5年間のソフトウェアサポートを提供しています。
しかしながら、バッテリーの劣化や物理的な摩耗は使用状況に大きく依存し、これが寿命を左右する主要な要素となります。定期的なメンテナンスと適切な使用を心がければ、iPhoneは長く快適に使用できるでしょう。
iPhoneのバッテリー交換の目安について詳しく解説した記事もありますので、ぜひご一読ください。
iPhoneの寿命が短くなってきた兆候
iPhoneの寿命が短くなってきたことを示す兆候は多岐にわたります。これらの問題が発生した場合、バッテリーの交換やデバイスのクリーニングの検討が必要ですが、これらの対応でも改善が見られない場合は、新しいiPhoneへの交換を考えるタイミングかもしれません。
今回は、iPhoneの寿命が短くなってきた7つの兆候について解説します。
iPhoneの寿命が短くなってきた兆候
バッテリーが膨らむ
iPhoneの寿命が近づいている主要なサインの一つは、バッテリーの膨張です。バッテリーが膨らむ現象は、内部で化学反応が起こり、ガスが生成されることによって生じます。これは、バッテリーが劣化し、性能が低下していることを示しています。
膨らんだバッテリーはデバイスに損傷を与える可能性があり、使用を続けると安全上のリスクにもなります。このような状態が見られた場合、速やかに専門家による診断と交換を検討することが重要です。
また、膨張したバッテリーは、そのまま置いておいても元に戻すことはできません。膨張したバッテリーは、発火や爆発の危険性があるため、すぐに交換する必要があります。
突然シャットダウンする
iPhoneが突然シャットダウンすることも兆候の一つです。これは、バッテリーが正常に電力を供給できない、または内部コンポーネントに問題があることを示しています。(内部コンポーネントはiPhoneを構成する要素や部品のこと)特に、バッテリー残量がまだ十分にある状態でのシャットダウンは、バッテリーの劣化を示唆している可能性が高いです。
これらの問題は性能に影響を与え、最終的にはiPhoneの寿命を縮めることになります。定期的な診断と、必要に応じたバッテリー交換が推奨されます。
なお、iPhoneの内部コンポーネントは、CPUやメモリ(RAM)、バッテリーから成り、シームレスなユーザー体験を提供するために互いに連携し、iPhoneの強力な機能と使いやすさの基盤を形成しています。
アプリの起動が遅かったり落ちたりする
iPhoneの寿命が近づくと、アプリの動作に影響が出始めます。特に、アプリの起動が遅くなったり、使用中に突然落ちたりする現象が顕著になります。これは、デバイスのプロセッサが劣化し、最新のアプリケーションの要求に応えられなくなっている可能性があります。
※プロセッサとは
アプリケーションの実行、画像処理、さらには機械学習や拡張現実(AR)などの先進的な機能を可能にする重要な役割を担ったハードウェアを指しています。(CPUと同じ意味で使われたりします)
また、古いiOSバージョンやアプリの互換性の問題も原因となることがあります。これらの問題が起きた際は、デバイスの交換やアップグレードを検討するタイミングかもしれません。
バッテリー残量が急速に減る
バッテリーの寿命が尽きかけていると、残量が急速に減少することがあります。これは、バッテリーの劣化や容量の低下が原因で、通常の使用量であっても早く電力を消費してしまいます。
一般的にバッテリーの交換のタイミングは最大容量が80%未満になったときと言われています。劣化したバッテリーは、フル充電後も持続時間が著しく短くなります。
このような現象が見られる場合は、バッテリーの交換を検討することが重要です。バッテリーの状態は下記の方法で確認できます。
iPhoneの場合
- 「設定」アプリを開く
- 「バッテリー」>「バッテリーの状態と充電」をタップ
- 「最大容量」「ピークパフォーマンス性能」「バッテリー充電の最適化」が表示される
Androidの場合
- 「設定」アプリを開く
- 「端末情報」>「バッテリー情報」をタップ
- 「バッテリーステータス」「バッテリー残量」「バッテリー性能」「バッテリー容量」が表示される
下記の記事も参考にしてください。
フル充電ができなくなる
バッテリーの劣化が進むと、iPhoneがフル充電できなくなることがあります。これは、バッテリーの最大容量が低下しているために起こり、iPhoneを長時間充電してもMAX80%程度までしか充電できず、以前より早く電力が切れてしまうことを意味します。
この問題は、バッテリーの交換によって解決可能です。バッテリーの交換は主に4つ方法があり下記です。
バッテリーの交換方法 | 概要 |
---|---|
Apple Storeで交換する | Appleが公式に行っているバッテリー交換サービス。店舗に持ち込む方法と配送で交換してもらう方法がある。 |
キャリアで交換する | 自身が契約しているキャリアの店舗でバッテリーを交換してもらう。 |
修理ショップで交換する | スマホの修理を専門に行っている店舗でバッテリーを交換してもらう。 |
自分で交換する | バッテリー交換キットを購入し、自分でバッテリーを交換する。 |
また、スマホのバッテリー交換について詳しく解説した記事もありますので、合わせて読んでみてください。
スピーカーの音量が小さくなる
iPhoneのスピーカーからの音量が徐々に小さくなるのも、寿命のサインの一つです。これはスピーカー自体の劣化や、デバイス内部のダストや汚れが原因であることが多いです。
スピーカーの音量が低下すると、通話やメディアの再生に影響が出るため、清掃や修理が必要になることがあります。
カメラのフラッシュが使えなくなる
iPhoneのカメラフラッシュが使えなくなるのも、デバイスの寿命が近づいている兆候です。フラッシュが機能しない場合、カメラのハードウェアに問題があるか、ソフトウェアの不具合が考えられます。
カメラの問題は写真撮影に大きな影響を与えるため、修理やデバイスの交換を検討する必要があります。
iPhoneの寿命を縮める原因とその対策
iPhoneの寿命は、日常的な使用習慣や環境によって大きく影響を受けます。長期間にわたってiPhoneを最適な状態で使用するためには、いくつかの重要なポイントを理解し、適切な対策を講じる必要があります。
今回は、iPhoneの寿命を縮める原因について解説します。
iPhoneの寿命を縮める原因
温度や湿度が高いところで使用する
iPhoneの寿命を縮める一つの原因は、温度や湿度が高い環境での使用です。iPhoneは、一定の温度や湿度の範囲内で最適に動作するよう設計されています。
過度に高温や低温、高湿度の環境で使用すると、内部コンポーネントにダメージを与え、特にバッテリーの劣化を早めることがあります。高温下での使用は、バッテリーの寿命を著しく短くする可能性があり、これはiPhone全体の寿命にも影響します。
真夏の外出中に動画撮影など長時間に渡ってiPhoneを使っていて下記のように「高温注意」と表示されて使えない状態になったことがある人もいるでしょう。頻繁にこの状態になってしまうのは、iPhone事態の寿命を縮めてしまうことにつながります。
画像引用:iPhone や iPad が高温または低温になりすぎた場合 – Apple サポート (日本)
また、いつもお風呂で湯船につかりながらiPhoneを使っている人も注意が必要です。お風呂は湿度が高く、寿命を縮めてしまう要因です。適切な温度管理は、iPhoneの長寿命化に不可欠なのです。
物理的に強い衝撃を与える
iPhoneへの物理的な衝撃も寿命を縮める大きな原因です。落下や衝突などの強い衝撃は、内部のデリケートなコンポーネントや画面にダメージを与えることがあります。特に、画面の割れや内部回路の損傷は、修理が困難または不可能な場合があり、結果としてデバイス全体の寿命を短くすることになります。
対策としては品質の良いスマホカバーや保護シールや保護ガラスを使うことで、長期間にわたってiPhoneを保護し、仮に落としてしまっても衝撃から守ることができます。また、スマホリングやスマホショルダー(肩に首にかけて使うケース)をつけて使うこともiPhoneを落とさない対策としてはよいでしょう。
充電0%の状態で放置する
充電が0%の状態でiPhoneを長時間放置することも、バッテリーの寿命を縮める要因となります。完全に放電した状態で長時間放置すると、バッテリーが「ディープディスチャージ」状態になり、その後の充電能力が永久に低下する可能性があります。
これにより、バッテリーの持続時間が短くなり、結果的にiPhone全体の使用寿命に影響を与えます。そのため、バッテリー残量を極端に減らすことなく、充電することが推奨されます。バッテリー残量が約20%から30%程度のときに充電を始めると良いでしょう。
充電中にiPhoneを触る
充電中にiPhoneを使用することも、バッテリーの寿命を縮める原因となります。充電中にデバイスを使用すると、バッテリーが過熱しやすくなり、これが劣化を加速させることがあります。
特に、高負荷のアクティビティを行いながらの充電は、バッテリーに大きなストレスを与え、長期的にはデバイスの寿命を短縮させる可能性があります。例えば、長時間に渡って容量の重い動画をみたり、メモリを多く使うソーシャルゲームをプレイしたりするとスマホに負荷を与えることになり、バッテリーが過熱しやすくなります。
充電中はiPhoneを安全な場所に置き、完全に充電されるまで使用を控えることで、バッテリーの健康を保つことができます。
バックグラウンドアプリが複数起動している
iPhoneの寿命を縮める要因の一つに、バックグラウンドで多数のアプリが稼働している状態があります。バックグラウンドで稼働するアプリは、デバイスのプロセッサに負担をかけ、バッテリーの消耗を早める原因となります。
特に、リソースを大量に消費するアプリが多く稼働している場合、バッテリーの劣化が加速し、その結果としてデバイスの全体的な寿命が短くなることがあります。このような問題を避けるためには、定期的にバックグラウンドのアプリを確認し、必要ないものは終了させることが重要です。
非純正品の充電器で充電する
非純正品の充電器を使用することも、iPhoneの寿命を縮める可能性があります。純正でない充電器は、Appleの安全基準に準拠していない可能性が高く、過充電や過熱などの問題を引き起こすことがあります。
これらの問題は、バッテリーの劣化を早め、最悪の場合、デバイスの安全性にも影響を与える可能性があります。安全かつダメージが少ない充電のためには、Apple純正またはMFi認証のある充電器やケーブルを使用することが最良です。
特に充電用のLightningケーブルはMFi認証のある製品を選ぶことが大切です。MFi認証とはMade For iPhone/iPad/iPodの略で、Apple社の基準を満たすサードパーティ製品に対して、Apple製品との互換性を保証する認証のことです。
MFi認証の製品はApple社が保証しているので、MFi未取得の充電器やケーブルと比較するとバッテリーへのダメージが少なくおすすめです。
充電回数が非常に多い
バッテリーの寿命は、充電回数にも大きく影響されます。iPhoneのバッテリーは、一定の充電サイクルが経過すると劣化し始めます。頻繁に充電することは、これらの充電サイクルを早めに消費し、結果としてバッテリーの寿命を縮めることになります。
充電回数を減らすためには、バッテリーの残量を極端に減らさないようにし、必要に応じてのみ充電することが効果的です。また、夜通しの充電やバッテリーの完全放電を避けることも、バッテリー寿命を延ばすために有効な方法です。
iPhoneの買い替えを検討すべきタイミングは?
iPhoneの買い替えを検討するタイミングは、いくつかの要因によって異なります。一つの大きな指標は、現在のiPhoneが最新のiOSアップデートをサポートしていない場合です。ソフトウェアのアップデートは、セキュリティ強化や新機能の追加に重要であり、サポート外になるとこれらのメリットを享受できません。
また、バッテリーの持続時間が著しく短くなったり、頻繁にシャットダウンするなどの問題が発生した場合も、新しいデバイスへの移行を考えるべきです。加えて、物理的な損傷が修理不能な場合や、必要とするアプリケーションの性能要求を満たせなくなった場合も、新しいiPhoneへの買い替えを検討すべき時期といえます。
これらの兆候は、現在のデバイスが日々のニーズに応えられなくなっていることを示しており、アップグレードによって快適な使用体験を取り戻すことが可能です。
iOS 17に対応しているiPhoneのモデル
- iPhone XR
- iPhone XS
- iPhone XS Max
- iPhone 11
- iPhone 11 Pro
- iPhone 11 Pro Max
- iPhone 12 mini
- iPhone 12
- iPhone 12 Pro
- iPhone 12 Pro Max
- iPhone 13 mini
- iPhone 13
- iPhone 13 Pro
- iPhone 13 Pro Max
- iPhone 14
- iPhone 14 Plus
- iPhone 14 Pro
- iPhone 14 Pro Max
- iPhone 15
- iPhone 15 Plus
- iPhone 15 Pro
- iPhone 15 Pro Max
- iPhone SE
(第2世代) - iPhone SE
(第3世代)
また、下記の記事も参考にしてください。
まとめ
iPhoneの寿命は使用状況や環境に大きく依存します。寿命を延ばすためには、高温多湿の場所を避け、純正品の充電器の使用、充電回数の管理が重要です。スマホカバーや保護シールを使い、バックグラウンドアプリをこまめに終了させることも効果的です。
買い替えのタイミングは、iOSのアップデート非対応、バッテリーの劣化、頻繁なシャットダウン、物理的損傷が修理不能な場合など、デバイスの性能が日常のニーズに応えられなくなった時です。これらのポイントを押さえることで、iPhoneの寿命を最大限に延ばし、快適な使用体験を維持することができます。