高性能なiPhoneといえども、バッテリーが劣化すると使い勝手は悪くなってしまいます。気になる症状が見られるなら、バッテリーの状態をチェックしてみましょう。現状を把握せずに使用を続けていると、大事に至るようなリスクも生じかねません。そこで今回は、iPhoneのバッテリー劣化に関して症状や確認方法を説明し、原因や対処法も詳しく紹介していきます。
iPhoneのバッテリー劣化が疑われる症状
iPhoneのバッテリー劣化が進行すると、多くの場合はいくつかの変化が現れます。それらの症状に心当たりがあるなら、すでに劣化しているかもしれません。代表的な症状を以下に挙げるので、該当するものがないか確認しましょう。
電池の減りが早い
一口にバッテリーといっても多くの種類があり、iPhoneに搭載されているのはリチウムイオンバッテリーです。使い方にもよりますが、iPhoneを購入したばかりなら、1回の充電で2日以上の電力をまかなえることも珍しくありません。しかし、使い続けていると、持続可能な時間は次第に短くなっていきます。あまりに速いスピードで電池が減るなら、バッテリー劣化の可能性が高いです。分かりやすい目安として、1日に何度も充電を必要とすることが挙げられます。なお、アップデート直後は消耗が激しいなど、電池の減り具合はOSの状況に左右されやすいです。また、気温のような季節的な要因が影響を及ぼす場合もあります。
急に電源が落ちる
突然電源が落ちることも、よくあるバッテリー劣化の症状です。また、急にスリープに入るという症状も見受けられます。ただし、これらはiPhoneの長期使用が招く経年劣化に関係しており、基板や内部パーツの問題に起因しているケースも多いです。よって、一概にはいえませんが、電源関連の現象である以上、やはりバッテリーを最初に疑ったほうが良いでしょう。また、類似の症状として、ひたすら再起動が繰り返されるパターンもあります。いわゆるリンゴループと呼ばれる現象で、操作を受け付けない状態になるので注意しなければなりません。
充電時に異常が見られる
バッテリー劣化が起こると充電時にも異常が現れやすいです。たとえば、「いつまでも充電が完了しない」「極端に充電の完了が早い」など、時間に関して違和感を覚える人がよくいます。一方、「本体が異常に熱い」という体感によって、異常を察知するパターンもあるのです。いずれにせよ、充電が100%であるにもかかわらず、使用開始の直後に電池が切れるなら、完全に劣化していると判断できます。また、iPhoneのバッテリーについて、おおまかな寿命を把握していると判断の参考になるでしょう。500回の充放電を繰り返した状態で、容量が80%となるとされています。
iPhoneでバッテリー劣化を確認する方法
11.3以降のiOSには、バッテリー交換の必要性を知らせる機能が設けられています。まず設定アプリを開いて、「バッテリー」という項目を選択しましょう。その後に表示される画面で、「バッテリーの状態と充電」もしくは「バッテリーの状態」をタップします。そうすると、新品の容量を100%とした場合のパーセンテージが示されるのです。バッテリーが極端に劣化しており、この数値が著しく低いと、通常では出ないメッセージが現れます。状態の深刻さを伝えるとともに、Apple正規サービスプロバイダでのバッテリー交換を促すものです。それにより最大限のパフォーマンスや容量を取り戻せるという旨も表示されます。
iPhoneバッテリー劣化の原因と対処法
iPhoneのバッテリーを劣化させる原因は多岐にわたりますが、一方で対処法もいくつか存在します。それらを以下に紹介するので、劣化を進行させたくないなら適切な対応を心がけましょう。
不要なバックグラウンドアプリを減らす
動作しているアプリは、画面に表示されているものだけとは限りません。バックグラウンドで機能しているものを終了させれば、バッテリーに与える負荷を軽減できる可能性があります。位置情報やアプリのバックグラウンド更新は、盛んに行われているケースもあるため、特に気を付けなければなりません。これらに神経を使いたくないなら、不要なアプリをアンインストールするという対応も有効です。
長時間の連続使用をやめる
連続使用を控えてバッテリーの消耗を減らすことも基本的な対処法です。iPhoneを使って、SNSや動画視聴、ゲームなどを頻繁に楽しんでいる人も多いでしょう。しかし、バッテリーを長持ちさせたいなら、長時間に及ぶような使い方はやめるのが得策です。また、就寝時のようにiPhoneを利用しない時間帯があるなら、電源を切っておくという方法も効果を期待できます。電源を切ることに抵抗がある場合、低電力モードにするだけでもバッテリー劣化の抑制が可能です。
充電に注意する
充電するときは次の2点に注意しましょう。1点目は充電しながらiPhoneを使わないことです。本体の動作により発熱している状態で充電されると、バッテリーに大きな負担がかかってしまいます。2点目は過充電の回避であり、充電状態が100%に達したら、できるだけ早く充電器から外すことが重要です。過充電が長引けば、バッテリー劣化のリスクが大きくなるので注意しましょう。
高温・寒冷状態を避ける
バッテリーの弱点として、熱に弱いことが挙げられます。よって、高温になる環境での使用や放置は避けなければなりません。たとえば、夏に直射日光を受ける場所に置いていると、バッテリーの寿命は短くなります。炎天下のなか、車内に置きっぱなしにした結果、著しく劣化するようなケースは少なくありません。一方、極端な寒さもバッテリーには厳禁なので、高温と寒冷の両方に気を付ける必要があります。
バッテリーを交換する
どれだけ対策をしても、iPhoneを長期的に使用していると、バッテリーはいつか劣化します。よって、現状の機種を使い続けたいなら、バッテリー交換は根本的な対処法といえるものです。なお、バッテリー交換というと、Apple公式の「iPhoneのバッテリーサービス」しか手段がないと思っている人もいるでしょう。AppleCare+の加入者は、このサービスを無償で利用できるというメリットがあります。しかし、バッテリー交換自体は、修理専門店や家電量販店、キャリアなどでも可能です。
バッテリー劣化のときはiPhoneの買い替えも検討しよう
バッテリー劣化が進行するにつれて、iPhoneの使い勝手は悪くなっていきます。劣化を抑える対処法は存在しますが、本体の買い替えによって解決することも一つの手です。バッテリーだけでなく、すでに機種も古い状態なら検討してみる価値があります。リーズナブルなiPhoneを買いたい人は、良質な中古品を取り扱っているセカハンで商品のラインアップを見ておきましょう。